2006/06/23
JIM-NETさんからリーフレットをお預かりしました。
「花と爆弾」が支援させていただいているNGOのひとつに、JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)さんがあります。以前から寄付先として皆様にご紹介している日本国際ボランティアセンターのイラク部門が、他のNGOと協力して立ち上げたNGOで、イラクで白血病に苦しむ子どもたちの医療支援をされています。
2005年3月31日付けのブログでもご紹介していますが、イラクには白血病を患う人が大勢います。それは、1991年の湾岸戦争で初めて米軍が使用した劣化ウラン弾の影響ではないかと言われています。実際イラクでは、湾岸戦争の後の白血病患者数は、以前の8倍にも及ぶと言うことです。
子供の白血病患者も多数いるということですが、日本の子供が白血病になった場合、約80%の割合で助かるところまで医療は発達しているのに、イラクではほとんどの子どもたちが、適切な医療を受けられなくて亡くなっているということです。そんな子どもたちにできるだけ安定して薬を供給して行きたいと、現地の医師と協力して医療支援を行っているのがJIM-NETさんです。
この夏、「花と爆弾」は幸いなことにたくさんのイベントに声をかけていただいています。
7月のNGOフェスタ、8月の「戦争と平和展」、9月の講演会。主催イベントとしては、「第3回 花と爆弾・ピースライブと朗読会」を予定しています。それらのイベントを通して少しでもJIM-NETさんの活動を皆さんに知って貰えたらと思い、リーフレットを送って頂ました。
白黒の小さなリーフレットですが、一枚一枚大切にお配りして、ひとりでも多くの方にイラクの子どもたちのことを知って頂き、ご支援していただければと願っています。
*写真はイラクの子どもたちが描いた絵です。
2006/06/09
みんなでお花畑を生み出そう!
神戸波止場町TEN×TENの「平和ミュージアム・Mayuri」さんで開設していただいている「花と爆弾・ Mayuri ギャラリー」。第2回目となる6月の展示作品は、「花と爆弾」の読者の皆さんにはもうおなじみのアーティスト、鍵井保秀氏による、アートジーンズです。
「暴力は何も生み出さない。でもあなたの心の中に一輪の花があるなら、何かを生み出せる。」
そんな気持ちを50本以上のジーンズにお花畑を描くことで表現された鍵井さん。5月のある日曜日、仲間があつまり、そのジーンズを履いて梅田から難波まで御堂筋をお散歩しました。色とりどりのジーンズが、集まって、散らばって、また集まって・・・。みんなの気持ちが花開いたように、御堂筋のあちこちにジーンズのお花畑が出現したんですよ。
今月のMayuriギャラリーでは、そのジーンズの1本をご紹介しています。お散歩の様子の写真も展示していますので、ぜひご覧下さい。
展示期間:2006年6月3日~6月30日
営業時間:11:00 ~ 19:00 (水曜休館)
入場無料
2006/06/02
ガーダ パレスチナの詩
今日は大阪のシネ・ヌーヴォさんで「ガーダ・パレスチナの詩」というドキュメンタリー映画を見てきました。見終わった感想は、この一言に尽きます。
「これほどまでに、一人でも多くの方に見てもらいたいと強く願った映画はありません。」
この映画は、ガーダというパレスチナで生まれ育ち、青春期を第1次インティファーダの時期にすごした女性の23歳から35歳までのドキュメンタリーです。あまりニュース映像などでは見ることのない、パレスチナの女性の等身大の生活・考えが日本人女性監督の目を通して記録されています。
その映像に表れる人々は、私たちとほとんど変わらない、毎日の生活を精一杯生きるひたむきな人々でした。
ガーダと彼女を囲む人々を見ていると、まるで私を見ているような錯覚さえ覚えました。
若いころは、古い習慣やしきたりに反発し、自分なりに良い方法を一生懸命考えて行動するガーダ。
そんなガーダに困りながらも、結局はガーダの気持ちを大切にして、受け入れてくれる家族や親戚。
第2次インティファーダが始まり、投石をしていたいとこの息子(13歳)をイスラエル兵に射殺されるというつらい経験を経て、自分は本を書くことで戦うと執筆を始める彼女。
それを支える夫、母親、祖母、そして叔母たち。
状況はガーダの方が、ずっとずっと過酷だけれど、なんだかとても私との共通点が多いような気のするガーダ。
「本を書いて戦う」という思考パターンだけではなく、
ちょっと不器用で、パレスチナのパンの作り方を叔母さんたちに教えてもらっても、なかなかうまく作られなくて、みんなに笑われているところまで、私そっくり・・・。
そして、彼女を取り巻くやさしいおばさんたちのような人も、私の周りにもたくさんいます。
遊びに行くと、「もっと食べなさい」と言ってきかなかったり、
庭になっているオレンジを、そんなにたくさんいらないといっても、「いいからいいから」と言って、持ちきれないぐらいくれたり・・・。
懐かしい昔話に、歌までとびだすところも・・・。
結局、世界中どこに行っても、おばさんたちはかわらず、あたり一面に愛を振りまいてくれているんだということを、改めて認識させてくれました。
日本であろうと、パレスチナであろうと・・・。
そのおばさんたちの生活を、イスラエルの侵攻が破壊していきます。
ガーダの実家のある難民キャンプは、12年の年月を経て、瓦礫と化し、街には銃声が絶えず響くようになりました。
ガーダのおばさんの農場はイスラエルの戦車につぶされて、道路となって、近づくこともできなくなっています。
「私たちは、戦争中でもお菓子を作るわ」
「歌を歌うことが私の戦い」
銃声におびえながらも、子供を育て、歴史を伝えていく彼女たち・・・。
この映画は、人間の根本的な生きる営みを教えてくれます。
そして、その営みを破壊することは、人間として許されない行為であることも。
これは、パレスチナだけの問題をとりあげた映画ではなく、戦争や紛争に苦しむ、すべての人々、私たちとまったく変わらない生を営む人々の映画です。
一人でも多くの方がこの映画を見てくださることを、心より願います。
「ガーダ パレスチナの詩」オフィシャル・サイト
http://www.ghada.jp/
今日は大阪のシネ・ヌーヴォさんで「ガーダ・パレスチナの詩」というドキュメンタリー映画を見てきました。見終わった感想は、この一言に尽きます。
「これほどまでに、一人でも多くの方に見てもらいたいと強く願った映画はありません。」
この映画は、ガーダというパレスチナで生まれ育ち、青春期を第1次インティファーダの時期にすごした女性の23歳から35歳までのドキュメンタリーです。あまりニュース映像などでは見ることのない、パレスチナの女性の等身大の生活・考えが日本人女性監督の目を通して記録されています。
その映像に表れる人々は、私たちとほとんど変わらない、毎日の生活を精一杯生きるひたむきな人々でした。
ガーダと彼女を囲む人々を見ていると、まるで私を見ているような錯覚さえ覚えました。
若いころは、古い習慣やしきたりに反発し、自分なりに良い方法を一生懸命考えて行動するガーダ。
そんなガーダに困りながらも、結局はガーダの気持ちを大切にして、受け入れてくれる家族や親戚。
第2次インティファーダが始まり、投石をしていたいとこの息子(13歳)をイスラエル兵に射殺されるというつらい経験を経て、自分は本を書くことで戦うと執筆を始める彼女。
それを支える夫、母親、祖母、そして叔母たち。
状況はガーダの方が、ずっとずっと過酷だけれど、なんだかとても私との共通点が多いような気のするガーダ。
「本を書いて戦う」という思考パターンだけではなく、
ちょっと不器用で、パレスチナのパンの作り方を叔母さんたちに教えてもらっても、なかなかうまく作られなくて、みんなに笑われているところまで、私そっくり・・・。
そして、彼女を取り巻くやさしいおばさんたちのような人も、私の周りにもたくさんいます。
遊びに行くと、「もっと食べなさい」と言ってきかなかったり、
庭になっているオレンジを、そんなにたくさんいらないといっても、「いいからいいから」と言って、持ちきれないぐらいくれたり・・・。
懐かしい昔話に、歌までとびだすところも・・・。
結局、世界中どこに行っても、おばさんたちはかわらず、あたり一面に愛を振りまいてくれているんだということを、改めて認識させてくれました。
日本であろうと、パレスチナであろうと・・・。
そのおばさんたちの生活を、イスラエルの侵攻が破壊していきます。
ガーダの実家のある難民キャンプは、12年の年月を経て、瓦礫と化し、街には銃声が絶えず響くようになりました。
ガーダのおばさんの農場はイスラエルの戦車につぶされて、道路となって、近づくこともできなくなっています。
「私たちは、戦争中でもお菓子を作るわ」
「歌を歌うことが私の戦い」
銃声におびえながらも、子供を育て、歴史を伝えていく彼女たち・・・。
この映画は、人間の根本的な生きる営みを教えてくれます。
そして、その営みを破壊することは、人間として許されない行為であることも。
これは、パレスチナだけの問題をとりあげた映画ではなく、戦争や紛争に苦しむ、すべての人々、私たちとまったく変わらない生を営む人々の映画です。
一人でも多くの方がこの映画を見てくださることを、心より願います。
「ガーダ パレスチナの詩」オフィシャル・サイト
http://www.ghada.jp/