2020/12/10

 

Do what you canな2020年でした

誰も想像しなかったような2020年が終わろうとしています。

私も本業で4月から突然開始されたオンライン授業に追われ、このブログを更新する気力もなく(毎週1回のメールマガジン「7世代に思いをはせて」は欠かさず発行できましたが)、年末を迎えることとなりました。


このブログで自分のことを書くことはあまりないのですが、2020年は後世から見たら、その時を生きていた人たちが何をしていたのかが、貴重な記録になるのではないかと思うので、今回は今年の私の暮らしを振り返ってみたいと思います。


2月にダイアモンドプリンセス号での新型コロナ感染が話題になったころから、私は自主的にステイホームを始めました。家にいてもネットは世界につながっているので、世界各国の状況について情報収集を始め、どうもこの新型コロナウイルスはかなりの感染力があるということに気づき、PCR検査で無症状者を保護して感染を止めるしかないと思いました。


ご存じのとおり日本ではPCR検査抑制論が強く、今でもなかなか広まらないという状況ですが、春先は神戸市や兵庫県に対して、なんとかPCR検査を拡充するよう要望していました。しかし、なかなか物理的にも進まないので、夏頃からは、医療機関や高齢者施設の職員さんへの定期的PCR検査の実施を進言してきました。まだまだ拡充が必要ですが、神戸市ではようやく11月末から高齢者施設への定期的PCR検査が始まったことは大きな進展だと思います。


また、からは、特にコロナ禍により生活が困窮している若者や女性に、生活保護を含めた様々な支援制度の存在が知られるようにSNSを使った広報活動をと神戸市に要望しています。この年末年始に路頭に迷う人がないよう、必要な情報を行政からしっかり届けてほしいですし、困窮された方は躊躇なく、自治体の窓口で「生活保護を申請します」と言ってほしいです(支援を受けには、この一言が大切だそうです。)



このような要望を伝えるという行動は、自治体や政府のご意見箱のようなサイトがありますから、誰でもできますし、意外と効果があるのではないかなと最近感じています。(今年はツイッターデモで、検事総長の定年延長を止めるということもありましたね?)また、市民のために働いてくれる市議会、県議会の議員さんたちとつながることで、より直接的に行政に要望を届けてもらえることも、今年は一層実感しました。コロナ対策、特に感染拡大阻止については、政府はほとんど無策で、自治体に丸投げといえるような状態でしたから、自治体に要望を届け、政策に反映してもらうことが、どれほど自分たちの暮らしを守ることに重要であることか・・・。このことに気がついたことは、大きなことでした。


また、世界各国が国境を閉じたような状況でしたが、やはりネットは繫がっているので、以前より一層世界とつながる機会が増えました。ここ数年応援してきたベテランズ・フォー・ピースの日本スピーキングツアーは中止になりましたが、代わりにアメリカ、日本、ベトナムをつないでのZoomイベントが企画され、私も司会進行として参加しました。米退役軍人の3人のお話に加え、日本各地で平和のために活動されている方々、また日本における枯れ葉剤の実態などを調査されている研究者、またベトナムで播かれた枯れ葉剤の影響を追った映画を制作されている監督の話など、リアルでは到底できない充実したイベントができたことも、コロナ禍での切磋琢磨のたまものだったと思います。

ベテランズ・フォー・ピース@2020年オンラインスピーキングツアー


そして、このVFPイベントのコーディネーターでNY在住のレイチェルさんとは、毎週のようにzoomで会合しています。今年の9月になんとかいつものように「花と爆弾」から、アフガン、イラク、福島の子どもたちのための寄付をしましたが、今後は人が集まるイベントもできそうになく、来年はどうなるかな・・・と思っていた秋、レイチェルさんが、「星の王子さま講座」をzoomで開催して、その参加費を「花と爆弾」に預けると提案してくれました。ふたりでいろいろ相談し、広報を開始した結果、20人ほどのメンバーが集まり、11月末には、クリスマスプレゼントとして、ペシャワール会などこれまで「花と爆弾」で支援させてもらっている団体に寄付を送ることもできました。まだまだ2月まで、毎週金曜日、太平洋をまたいでの「星の王子さま講座」は続きます。これも2020年ならではの出来事だと思います。


話が4月に戻りますが、東京電力福島第一原発事故の除染作業で発生した放射性汚染土の再利用のための省令改正を止めたのも、このコロナ禍でオンラインイベントをしながら、また環境省に電話し、兵庫県に要望に行きとしていた中、とても嬉しいニュースでした(まだまだ油断はできませんが。)

放射性汚染土再利用にSTOPがかかりました~そして、これから~

http://flowersandbombs.blogspot.com/2020/04/


最後に、本業について。私も20年以上大学で教鞭をとっていますが、4月に始まったオンライン授業はまったく手探りでした。オンライン授業にはさまざまな形態がありますが、私はオンデマンド授業と言われる課題をネットにアップし、学生はその課題に取り組み、できたものをファイルで送信するという形となりました。お互いの顔も見えないままで、学生も戸惑いが大きかったと思いますが、ひとりひとりにできるだけ細かく課題の評価や改善点を伝え、また世界の動きにも目が向くような資料や興味深い動画を選択し、有意義に英語学習ができるように心がけました。このような形式でも、学生たちのほとんどは真面目に課題に取り組み、私からのコメントを参考に、いろいろと改善しながら、英語力を伸ばしていきました。正直なところ、このような状況下で学生たちがこれほど根気強く学習を続けるとは最初は思っていませんでしたが、ほんとうに学生たちはよくがんばったと思います。

一部の授業は対面授業となり、10月に初対面を果たした学生たちもいます。教室に来る学生たちも、今もまだオンラインの課題でしか関われない学生たちも、ほんとうに真剣に学習に取り組み、自分たちの未来のためにがんばっていることを実感します。


2020年。皆さんも、これまでと同じことはできなかったけれど、できることを懸命にした1年だったのではないでしょうか?この困難を乗りこえたとき、この経験をもとに、皆で以前よりももっと生きやすい、暮らしやすい社会を創っていけたらと思う、2020年の暮れです。



最後は、私の大好きなBon JoviのDo What You Canをお届けします。「いつもと同じことができないときは、できることをしよう」と言うタイトルです。この歌詞が気に入っています。


♪So love yourself and your family

Love your neighbor and friend

Ain't it time we loved the stranger

They're just a friend you ain't met, yet.


あなた自身をそして家族を愛して、

近所の人や友達を愛して。

見知らぬ他人を愛すべき時がきたんじゃないのかな?

まだ出会ってなかっただけの友達じゃないのかな?♪



♪Bon Jovi, Jennifer Nettles - Do What You Can

https://www.youtube.com/watch?v=HBLAamIlxy8



追記:

もしもこのブログを読んでいただいている方で、生活に困窮されている方をご存じなら、ぜひ下記のブログをご覧ください。


7世代に思いをはせて【第631号】困っているあなたへ・・・

https://nanasedai.blogspot.com/2020/11/631.html

 


2020年を象徴する写真@VFPスピーキングツアー



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