2007/02/24

 

ひめぼたる

私が生まれた頃は、日本の高度成長期まっただ中で、その上公害のひどい地域で育ちましたので、ほたるはおとぎ話の中だけの幻の虫でした。その後、経済成長も一段落し、環境への配慮がなされ、あちこちの小川にほたるが戻りだしたと聞いていましたが、私が初めてほたるを見たのは、もう30才も半ばを過ぎた頃でした。それが今のところ最初で最後のほたるですが、私が見たあのほたるは、源氏ぼたるだったのかな?平家ぼたる?それとももっともっと小さく可憐なひめぼたる?

今日は夙川のお洒落なギャラリー「小さい芽」にお呼びいただき、来月伊丹で行われる「ひめぼたるサミット2007 in いたみ」の販売グッズに関してのミーティングに参加させていただきました。このグッズは、「カンバーセーション・ピース」というコンセプトに基づいて、サンドブラストガラス作家の古谷智子さんが作られたオリジナル・グッズ。作品すべてに原寸大の可憐なひめぼたるが彫り込まれています。

カンバーセーション・ピースとは、お洒落で素敵な物を身に付けることによって、「あら、素敵なペンダントね。」と気付いてもらい、「この絵柄はひめぼたると言ってね・・・」とひめぼたるを知って貰い、ひめぼたるが生息できる環境保の大切さを日常の会話に呼び込もう!という取り組みなんです。素敵なアプローチですよね?
「花と爆弾」にもいつか取り込みたいアプローチだなぁと思います。作品は、サミット会場でも販売されますし、遠方の方は、作家さんに直接ご注文いただいてもOKなようです。
(価格は、カップ(小)=600円 ~ ペンダント=9000円まで、いろいろあります♪)

ヒメボタルサミット 2007
2007年3月24日(土)13:30~17:00(開場13:00)
(入場無料!子ども大歓迎 予約不要)
子ども向けに、クイズ等があります。(参加者全員にオリジナル・ヒメボタルバッチをプレゼント)
●会場
スワンホール 3階多目的ホール(有料駐車場有)
●お問い合わせ:伊丹市昆虫館 072-785-3582
●主催:あーす・いたみ


このカンバーセーション・ピースの考案者は、「小さい芽」のオーナーの澤田さん。澤田さんは「花と爆弾」もギャラリーで展示してくださっていて、予約販売もしてくださっている、とってもLOVE & PEACEな女性なのです。HPはまだないようですが、安藤忠雄氏が建築したハイセンスなギャラリーですので、夙川をお散歩がてら、ぜひぜひお立ち寄りください。
GALLERY 小さい芽
西宮市千成町6-20 0798-33-3345

2007/02/09

 

カブールの幽霊

アフガニスタンのカブールの子どもたちに、「幽霊を見たことがありますか?」と尋ねたら、多くの子どもたちが、頷くそうです。そこで、どんな幽霊なのか、絵に描いてもらったところ・・・。

角があって、牙があって、爪が尖ってて・・・という典型的なお化けという子どもらしい幽霊の絵の中に混ざって、
爆撃で死んだはずの真っ黒になった友だちの幽霊、
難民キャンプで見た、大きな瞳の女の子の幽霊、
難民として砂漠をさまよっていたときに見た、人の死骸、
子どもをさらって、臓器を売る幽霊、


どれもこれも、子どもの想像なんかじゃない。。。
戦争と殺戮の記憶と、今も子どもたちが直面している恐怖が、幽霊として子どもたちに認識されて、絵に描かれていました。。。


昨日、「カブールの幽霊展@京都/破壊を越えて、再生へ」に行ってきました。展示会の副題は「破壊を越えて、再生へ」。昨日、絵を見終わった時は、子どもたちの心の傷をまざまざと見た思いがして、とても落ち込みました。でも、会場で購入させてもらった絵本に載っていた、主催のLike Water Pressの代表の陳さんの言葉に救われました。

陳さんのおじさんは、小学校6年生の時に、朝鮮戦争を経験されて、その後日本に難民のようにやってきた後も、毎晩、爆撃で死んだ人の夢ばかりみて苦しい思いをしていたそうです。そんなある日、課外授業でディズニーの「砂漠は生きている」を見て、その後、おじさんは戦争以外の夢も見られるようになったそうです。

悲惨な体験で傷ついた心も、また美しいもの、生命力に溢れたものに触れることによって、蘇るんだ!
そんなおじさんの体験を元に、陳さんはアフガニスタンでファンタジー映画の上映会を続けているそうです。


79年からずっと戦乱の続いたアフガニスタンで、子どもたちは体だけではなく、心も傷ついています。
その子どもたちに楽しい夢を見せてあげたい。
子どもたちの幽霊の絵を見て、楽しい夢をみせたあげるために、私も一緒に何かさせてもらいたいと心から願いました。


11日までのイベントですが、ご都合よろしければ、是非!
2月の京都は穏やかで、とても優しい風が吹いていました。


「カブールの幽霊展@京都/破壊を越えて、再生へ」
2月11日まで *入場無料
京都市国際交流会館/姉妹都市コーナー展示室
詳細は主催のLike Water PressのHPをご覧ください。 

2007/02/04

 

ベトナム帰還兵の語る「ほんとうの戦争」報告
(企画者としての感動編)


これまで開催してきたイベントは、音楽を中心とした夜のイベントが多かったので、どうしても子育てにお忙しい年頃の女性のご参加が難しかったのですが、今回、土曜日のお昼という時間帯のおかげで、お子さんづれのお父さん、お母さん、高校生や中学生もたくさん参加してくださいました。会場も広々としていて、壁際にはたくさんソファーも置けたので、赤ちゃんを抱っこしているお父さんやお母さんにも、とてもリラックスして聞いて貰えたのでよかったと思います。

会場の後ろの方では、子どもたちがちょっと走ったり、会場を出て遊んでいたり・・・、でもみんな真剣にネルソンさんのお話を聞いていて、その真剣さには、本当に驚かされました。いつも座席の前の方の席は空席のない状態・・・すなわち、皆さんちょっとでもネルソンさんの近くで、お話を聞きたい!という感じで、身を乗り出して聞いてくださっていました。

ネルソンさんの講演内容については、これまでもブログで書いてきたので(2005年2月7日と2006年11月23日の記事をご覧ください)、ここでは繰り返しませんが、今回ご参加いただいた方々から、「戦争について私たちの知らない真実を語ってくれた」、「戦争に正義はない。人殺しに正義はない。み~んな、お母さんから生まれてきた、一人の人間。だから人が人を殺していいハズがない、ということがはっきり分かった」などのたくさんのご感想をいただきました。また、中学生の女の子は、「ネルソンさんの話を聞いて、涙がでた」とも。

海兵隊の訓練では、兵士に「Kill、Kill、Kill」と連呼させるというエピソードや、人間を的にした射撃訓練では、頭や心臓ではなく、下腹部を狙うという事実にも、戦争の本質を見た気がするとの感想をもたれた方もいらっしゃいました。本当に、想像を絶する戦場の生々しさを、自分の犯してきた罪を淡々と語るネルソンさん。その姿に、本では伝えられない、生身の人間の苦しみを、皆さんも感じられたようでした。

今日も「平和ミュージアム」の方に立ち寄りましたが、その帰る途中で、女の人に声をかけられました。「昨日の講演会の小橋さんですよね。」。よく見ると昨日観客としてお越しいただいた方でした。声をかけられなければ、絶対に分からなかったと思いますが、彼女は、ネルソンさんの講演会を開いてくれて、本当にありがたかったと言ってくださいました。そして、少しでもネルソンさんのことをみんなに知ってもらいたいと思っているとも。

私もネルソンさんをお招きできた幸運に大変感謝いたしております。そして何よりも、この素晴らしい機会を共有してくださった全ての方に感謝いたしております。

最後になりましたが、暖かい歌声と演奏で会場を和ませて下さった、ココペリさんと堀越大二郎さん、そして会場設置や受付のお手伝いをしていただいた皆さん、講演会の広報活動にご協力いただいた皆さん、て素晴らしい会場を提供してくださった神戸波止場町TEN×TENの皆さん、「平和ミュージアム」の由城さん、ありがとうございました。
そして、心の痛みを抱えながらも「ほんとうの戦争」を語り続けてくれているネルソンさんと、素晴らしい通訳をしてくださる平塚さんに、心からの感謝を送りたいと思います。
 

ベトナム帰還兵の語る「ほんとうの戦争」報告
(チャリティー編)


「平和ミュージアム」さん主催で、私が企画させていただきましたアレン・ネルソン氏の講演会は、出演者もあわせて100名を越える皆さんのご参加を得て、平和への願いのあふれる中、昨日無事に終了いたしました。

今回、アレン・ネルソン氏をお招きするというとこで、会場もたくさんの方を収容できる場所をお借りしました。いつも開催させてもらっているピース・ライブやチャリティー・パーティーとは違い、経費のかなりかかるイベントだったので、最初は赤字覚悟で企画いたしましたが、大勢の皆様にご参加いただいたお陰で、27116円の純益を得ることができました。もちろんこの純益は、他の『花と爆弾』販売純益などと共に、9月末にアフガニスタンとイラクの子どもたちのために活動するNGOに寄付をさせていただきます。また、日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)さんのチョコ絵本30個も完売することができ、15000円をJIM-NETさんに送金することもできました。

ネルソンさんの著書もかなり売れたそうで(こちらは通訳の平塚さんの奥さんが販売されていたのですが)、全部で100冊ほど売れたそうです。とても喜ばれていらっしゃいました。

このイベントが、少しでもイラクやアフガニスタンの子どもたちの役に立てたことを、本当に嬉しく思います。でも、昨日一番嬉しかったのは、やっぱりご参加いただいた皆さんが、本当に真剣にネルソンさんのお話を聞いてくれたこと。次号に続く:)

写真はAmazing Graceを歌うネルソンさん(右は通訳の平塚さん)

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