2012/01/08

 
福島の現状を聞いて・・・

1月7日、神戸で開かれた「子どもたちを放射能から守る関西ネットワーク」主催の集会に参加。冬休みの間だけ関西に滞在されている福島の高校教員の男性と、除染は無理だと訴える神戸大学の山内知也教授のお話を聞いた。

福島の高校の話は想像を超えていた。
国の暫定規定値以下であるのならば、高校(その他行政も)側としては、「(今の)放射能汚染が危険だ」とは言えない。
だから、毎時何十マイクロシーベルトも観測するような学校の側溝近くで、女子高生がみんなでお弁当を食べていても、注意もしない(できない)。
高校のプールの水は、事故当時よりずっと同じ水が張られている。
そこにはずっと放射性物質が降り注いでいるから、危険(なはず)だ。
でも、たて看板には「高濃度塩素危険、近づくな」と書いてある。

12月に出会った福島の小学校の先生のおっしゃっていた通り、ほんとうに「放射能」とは言えない状態なんだと、福島の現実に私は文字通り腰を抜かし、足が震えてしまった。

会の後半、山内先生がご自分の福島での体験もいろいろとお話してくださったが、山内先生も初めて福島に行かれたときは、驚きで足が震える思いだったとのこと。先生のような放射線を扱う科学者にとっては、毎時0.6マイクロシーベルトの場は「放射線管理区域」。毎時1マイクロシーベルトの場というと、厚いコンクリートに遮断された実験室の中のこと。その実験室でさえも、実験後、線量が毎時1マイクロシーベルト以下になるのを待って中に入るのだそうだ。それが、福島市内には、いたるところに毎時何マイクロシーベルトもある場があり、その隣を小学生が集団下校している。先生自身が足を踏み入れたこともないような実験室以上の線量の場所を通る小学生を初めて見たとき、足が震えたと。。。

「がんばろう福島・・・負けないぞ福島・・・。そのお気持ちは良く分かりますが、敵が放射能では相手が悪すぎます。放射能と闘っても何も得るものはない。放射能相手には逃げるしかないのです」とおっしゃった山内先生。

私もほんとうにそう思います。そして、女性や子どもたちは、できるだけ放射能から離れてほしいと強く願います。


何もできない私ですが、せめて、子どもたちを守る取り組みのご紹介をさせていただきます。
・「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク
・「子どもたちを放射能から守る関西ネットワーク
・山内先生も呼びかけ人になれられている
福島市渡利の子どもたちの一時避難のプロジェクト
わたり土湯ぽかぽかプロジェクト

関連記事
・「放射性物質除染の効果限定的 福島で神戸大調査

2012/01/02

 
地球を真さらにする日の出を望んで・・・

・白桃の皮をつるりと剥くごとく地球を真さらにする日昇れよ

   小橋かおる 歌『メビウスの帯』(北羊館 2003年)所収



新年あけましておめでとうございます。
もう10年ほど前に作った拙歌ですが、ご紹介させてもらいます。


あの頃は、対テロ戦争という暴力の連鎖を失くしたいと願い、この歌を作りました。

そして、2012年を迎えた今、戦争にしても、原発にしても、TPPにしても、人や地球に生きる命をないがしろにしてまでも利益を追求することを是とする、この世界の価値観を変えたいと、この歌を思い出しました。


10年前には気がついていなかったけれども、
太陽は毎朝新たな光を私たちに届けてくれている。
地球は毎朝生まれ変るように命のよろこびにあふれている。


ただ、私たちが認識している世界がゆがみを増しているだけ。
この「世界」を変えるためには、
毎朝、自分の心を真さらにして、
一日一日に感謝しながら、一歩一歩進み、
ひとつひとつを積み重ねてゆくしかないと、
改めて覚悟する新年です。


今年は、アフガン、イラク、福島の子どもたちのためだけではなく、
地球に生きるすべての命と未来を思って、できることをしていきます。
今年も変らぬご支援をよろしくお願いいたします。




画像は拙歌を書ARTにしてくださった小阪美鈴 さんの作品です。

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