2004/09/24

 
『花と爆弾』を出版してからというもの、本当にいろいろな経験をさせていただいていますが、今日は講演会の講師という大役を初めて務めさせていただきました。場所は鈴蘭台の妙信寺というお寺で、彼岸法要の後、檀信徒様80名ほどの方がお集まりくださった境内です。実は、私はお寺のお作法とかあまり知りませんので、「もしかしたら、色々と失礼なことをしてしまうかも・・・」との不安もありましたが、ご住職様を始め信徒の皆様のご厚意に甘えさせていただきまして、30分ほど、『花と爆弾』の出版と、その後の活動を中心にお話させていただきました。

このWords for Peaceでご紹介している、読者の皆様からのお手紙などを一部取り上げながら、『花と爆弾』から広がっていく希望の輪のお話などをさせていただきました。皆さん、時には深くうなずきながら、本当に熱心にお聞き下さって、あっと言う間に30分が経ってしまいました。また、講演の終わった後には、多くの方が、『花と爆弾』をお買いあげくださって、「がんばってください」との励ましのお言葉をたくさんかけてくださいました。

『花と爆弾』は、これまでもいろいろな方からいろいろな形で、次々とご支援をいただいてきましたが、今回、講演会というありがたい機会を与えていただいて、本当に感謝いたしております。出版からまだ間もなく、たいした活動もしていない私をお招きいただき、拙い話を熱心に聞いてくださった妙信寺の皆様、本当にありがとうございました。

2004/09/13

 
『花と爆弾』ピースライブと朗読会にお集まりくださった皆さん、ありがとうございました!

昨日の9月11日、ずっと楽しみにしていた『花と爆弾』ピースライブと朗読会が、板宿商店街のカフェ・梵天にて開催されました。このイベントについては、早くからネット上では「かんぴ~」さん、またフリーペーパーのKansai Peace Walkerさんらが宣伝してくださっていましたし、当日は神戸新聞さんが「平和の祈りつながれ-神戸発の詩集、愛知で歌になる」という見出しで大きく取り上げてくださったおかげで、座るところもないぐらい、たくさんの方々に参加していただきました。

当日名古屋からやってきてくれた安藤由美子さんの歌う「花と爆弾」から第1部が始まり、アフリカの太鼓、ジャンベを叩くようだいさんは、この日のために作った新しい曲も披露してくださいました。後でお聞きしたところによると、『花と爆弾』を読んだ時の気持ちを曲にしてくださったということです。とても素敵な歌詞ですので、ようだいさんが了解してくださったら、Art for Peaceでご紹介させていただきたいと思います。

第2部の朗読会では、詩人の福永祥子さんが、『花と爆弾』のお人形の好きな女の子の詩を朗読してくださいました。これまでも祥子さんの詩の朗読は何回かお聞きするチャンスがあり、その度に素晴らしい声と表現力をお持ちだな~と思っていたのですが、その祥子さんに私の詩を朗読していただいて、本当に感激しました。それから、このライブの司会を務める妹も、「お姉ちゃんに影響されて作りました」と言って、戦争と平和についての自作の詩を読んでくれました。

第3部では、お耳汚しになったと思いますが、安藤さんのギターの助けを借りて、妹のウクレレを伴奏に、ジョン・レノンの「イマジン」と「ラブ」を歌わせてもらいました。どちらも歌詞がとても好きなのですが、Imagine-想像してごらん という言葉が持つ可能性にとても惹かれます。『花と爆弾』も私の想像からできあがった詩の集まりですし、また読者の方にも想像してもらいたいという気持ちで出版しました。想像して下さい、夢のような未来を。そして、もう一つ忘れないで想像してみて下さい、今苦しんでいる人たちの痛みを。想像することによって人は時間も空間も越えて、あらゆる喜びも悲しみも感じることができる。そんな無限の可能性を与えてくれる言葉です。Imagine-想像してごらん 

そして最後にもう一度、安藤さんに歌ってもらいました。「『花と爆弾』と出会って、私の世界が広がりました」と言って、詩集を読んで感じた事を曲にした「平和を願う歌」を歌ってくださいました。こちらもまたHPで紹介させていただけることになると思います。

そして、ライブ最後の曲としてもう一度「花と爆弾」。歌の途中から、ようだいさんのジャンベも加わり、そして会場の皆さんも一緒に歌ってくださって、私にとっては本当に夢のような一瞬となりました。

暴力の連鎖を希望の連鎖に変えるためにあなたの力を分けて下さい-平和の願いを広げたい一心で始めた活動が、こんなに素敵な曲や歌声になって広がっていくなんて。

「世界が変わった」と言われた2001年9月11日。今世界中に広がる暴力の連鎖の発生源となる日から丸3年となるこの夜に、小さくても希望の連鎖が広がっていくのを感じられたことをずっと忘れません。これからの3年間はこの希望の連鎖が少しずつでもずっとずっと広がっていきますように。

2004/09/10

 
今日は大阪国際交流センター(ihouse)で開催された国連難民高等弁務官でいらっしゃるルード・ルベルス氏の来日講演に行って来ました。オランダの首相も長く務められた方とお聞きしていたので、ちょっと怖い感じを想像していたのですが、とてもチャーミングな笑顔の素敵な紳士でした。難民という悲惨な状況にある人たちをなくすために日々努力するUNHCRの活動のお話でしたが、中でも印象に残ったのは、「難民が帰還民となって、希望を胸に故郷に帰っていく姿をみるのが一番嬉しい。私は国連難民高等弁務官ではなく、国連帰還民高等弁務官と呼ばれる日が来るのを望んでいる。」という言葉でした。ほんとうに、新たな難民が出現することなく、ルベルス氏の仕事が帰還民のお世話だけになる日がくれば、素晴らしいことだとつくづく思いました。

現在、大阪国際交流センターでは、「まるごとアフガニスタン」というイベントも開催されています。期間は9月17日までです。日によっていろいろな催し物があるようですが、私はアフガンの子どもたちの写真展とアフガンの子どもたちが描いた絵の展示会を見てきました。写真の中の子どもたちは、瞳をきらきらさせながら、パンを売ったり、水くみをしたり、一生懸命家族のために働いていました。懸命に生きるアフガン子どもたちの上に、もう二度と爆弾を降らさないように、爆弾の代わりに、あふれるばかりの麦や本をアフガン中に届けたいと思いました。

最後に、短歌雑誌『短詩形文学』2004年8月号の書評で『花と爆弾』を取り上げていただきましたので、一部紹介させていただきます。
 それにしても何と自由な発想、いや平和への希いをこれ程迄におおらかに独創的なことばの連鎖ができるとは!一般の歌集の型をこれ程破って、しかも崇高な希いを力強く喝破している。

もったいない程のお褒めの言葉を頂きましたことに、深く感謝いたします。


2004/09/06

 
 9月になって、小中高生の皆さんは新学期が始まりましたね。夏休みの宿題は全部できましたか?夏休みの宿題といえば読書感想文がかかせませんが、今日はとても素敵な感想文の一部を紹介させていただきましょう。小学5年生の女の子が書いてくれた『花と爆弾』の感想文です。彼女は特に、5才のお誕生日にお人形を抱かせてもらう夢をもったまま、爆弾が降ってきて死んでしまった女の子の詩に感動してくれました。

 わたしは、この詩を読んで爆弾っていろいろなものを消してしまうんだなと思いました。それにきっとこの詩にあるように夢を持った子がたくさんいなくなってしまったと思います。あとわたしはこの詩を読んでもう少し調べてみたくなったので『アフガニスタン』という本を読みました。昔から戦争が多くいろいろな国からせめられていました。それにいまはすくなくなってきましたが、前はアメリカなどとずっと戦っていました。アメリカはアフガニスタンのためだといっていますが、わたしは、戦争をしないのが、一番いいと思います。
 わたしはこの2つの本を読んで戦争してもいいことなんか一つもなくて、あるのはたくさんの死者ともっとたくさんのけが人と、前の詩のような、小さな小さな夢もかなえることができなかった子どもと、いろいろのものを爆弾でこわされてしまった街ぐらいで、きっと戦争があってよかったという人はいないと思います。
 わたしには今獣医という夢があります。わたしは、この夢をあの詩の女の子のように悲しい理由でかなえられないということがないように戦争はもうしてほしくないです。


 テレビニュースで繰り返し流される爆撃の映像。あまりも遠い外国で起きる今や日常化した爆撃に、ついつい映画を見ているような感覚におちいりることも多いのではないでしょうか?しかし、その一つ一つの爆撃のもとで、実はたくさんの悲劇が繰り広げられている。そのことに、こんなに幼い読者が気が付いてくれたことを、ほんとうに嬉しく思います。そして、自分の夢はこんな悲しい理由で消されたくないという率直な思いに、とても感動しました。

 アフガンやイラクでは今でもテロリスト掃討作戦の名目で、住宅地への空爆が繰り返されています。ロシアでは、何百人もの子どもたちが、テロに巻き込まれて命を落としました。暴力で問題を解決しようとする大人が、どうしてこんなにも多いのでしょうか?私たち大人は、いつまでこんなことを繰り返すんでしょうか?
 子どもたちが安心して夢を持って、その夢を叶える喜びを感じられるような、平和な世界を築くために、本気になって取り組んでいかないといけないと、改めて考えさせられた感想文でした。

This page is powered by Blogger. Isn't yours?