2017/04/19

 

グローバル・グリーンズ 緑の党世界大会@リバプール


2017年3月30日から4月2日までの4日間、イギリスのリバプールで開催されたGlobal Greens Congress 2017(緑の党世界大会)に参加しました。

世界90ヶ国以上から1900人が集まった世界大会。環境、人権、非暴力、民主主義を守る政治を推進するために、日々活動している各国の大臣、議員、はたまた私のような一般人が集合し、意見を交わし、共に食べ、飲み、踊り、そして、同じ目標のために動こうと確認し、それぞれの国に帰っていく。この世界規模の連帯感には、これまで経験したことのない興奮と希望を感じました。

写真とともに、私の4日間の体験を共有していただけたら、嬉しく思います。



3月29日
大会前日から、現地入りした世界のグリーンズとすっかり意気投合。
写真は、筆者とマケドニアとインドネシアからのグリーンズ。





3月30日
開会式の基調講演ではイギリス、オーストラリアの国会議員とスウェーデンの副首相を務める3人のグローバルグリーンの女性がスピーチ。新自由主義経済が生み出す未来への不安や外国人への憎しみ、環境破壊を止めるためには、もっと緑の議員、緑の閣僚が必要と力強く訴えて、満場の拍手!

■グローバルグリーンズ大会の公式動画(日本語訳あり)
http://greens.gr.jp/pub-movie/19850/

■開会式の基調講演(英語動画):
スウェーデン緑の党代表で副首相兼気候大臣のイザベラ・ロヴィーンのスピーチ
http://greens2017.org/content/key-note-speech-isabella-l%C3%B6vin




3月31日 核・原子力なき平和と安全保障の分科会  
4日間の大会では、大会場で開かれる全体会と、小規模の会議室で開かれる分科会がありましたが、2日目の分科会では、日本の緑の党がコーディネーターを務める「核・原子力なき平和と安全保障」の分科会が開催されました。

写真は、福島第一原発事故により、福島県からの避難を余儀なくされ、現在はイギリスのマンチェスター在住の原発避難者の方です。語られる実体験は、聞く人の心に深く届くもので、分科会終了後も、世界各国の人が残って、質問や激励の声をかけてくれていました。

実は、この原発避難者の方と出会ったのは、神戸地裁での原発賠償訴訟の裁判を傍聴にいった時に、たまたま共通の知り合いから紹介され、ぜひ、リバプールでの世界大会で体験を語ってくださいとお願いしたのが始まりでした。私が今回世界大会に参加したいと思った一番の理由も、福島原発事故の惨状を世界に少しでも伝えたいと思ったことでしたので、このような形で分科会に関わることができて、とてもありがたく思いました。

■Global Greens Congress 2017 in Liverpool日本派遣団ブログ
2日目 分科会 核セッション
http://greensjapan-in-gg2017.hatenablog.com/entry/2017/04/02/013718

■原発賠償ひょうご訴訟 ぽかぽか★サポートチーム
http://pokapoka-hyogo.weebly.com/




リバプール アルバート・ドック

様々な討議が、朝9時から夜の8時まで連日行われていましたが、私は少し失礼して、会場近くの「国際奴隷博物館」を見学に行きました。リバプールはいわゆる「三角貿易」で、アフリカからアメリカ大陸に黒人奴隷を輸送することで富を築いた港町。海運によって栄えた街の歴史を伝える海洋博物館の最上階に奴隷博物館を設置し、自らの負の遺産を現在そして未来へと語り継いでいこうとする姿勢が感じられました。博物館は、写真のアルバート・ドックの一角にあります。



大会参加者の大半は、昼食、夕食も会場で。夜にはいろいろなライブも用意されていました。やっぱり一番盛り上がったのは、ビートルズ・ナイト!コピーバンドの演奏する、ビートルズナンバーに、国籍、年齢、性別を問わず、世界のグリーンズがノリノリでした♪



4月1日
グローバルグリーンズ世界大会3日目は、格差を是正するための公正な税制についての分科会と講演に参加しました。
 分科会では、IKEAなどのグローバル企業は利益の25パーセントをタックスヘイブン(租税回避地)の国々に送金し、税を逃れている。このような不正に何ができるかとの具体例として、写真のようなキャンペーンが紹介されました。

 講演会では、EUからの発言で、経済格差は自然現象ではなく、私たち人間の決定によって起きていることを認識し、政治家はその決定をする力をもっていることを再認識しようとの提言。
 今のお金の流れを変え、私たちの社会を豊かにするためには、銀行や企業にお金の流れを公開させ、民主主義によって資本をコントロールできるよう政治家を働かせること、そのためには息の長い市民たちの支援が必要なことが提言されました。



同じく4月1日。日本の報道の自由の危機について、藤田早苗氏(英国エセックス大学人権センターフェロー)をお招きしての分科会を日本の緑の党がコーディネートしました。

報道の自由度ランキング(2016年)では72位と急落している日本の現状を世界に伝えましたが、一番伝えなくてはならないのは日本国内ではないかと思い、5月に緊急帰国される藤田氏に、神戸での講演会をお願いしました。
平日の夜となりますが、ご都合よろしければ、ぜひご参加ください。
 
◆国際社会から見た日本の表現の自由とメディアの問題
~グローバル・グリーンズ 世界大会 フォローアップ講演会 in ひょうご ~
日時:2017年5月17日(水)18:30~20:40(18:00開場)
場所:神戸市勤労会館403・404号室
講師:藤田早苗さん(英国エセックス大学人権センターフェロー)
参加費:1000円 (原発事故避難者、学生、障がい者/同伴者…無料)
連絡先: hyogo.greens@gmail.com 070- 1308-7717(松本)
主催:緑の党ひょうご(緑の党兵庫県本部)



決議に賛成を表明する
緑の党グリーンズジャパン共同代表のおふたり  

4月2日 グローバル・グリーンズ 「リバプール宣言」 
4日間に渡ったリバプールでの緑の党第4回世界大会(グローバル・グリーンズ)。
この大会の成果が「リバプール宣言」として発表されました。
■グリーンズ 世界的運動、統一ビジョン
http://greens.gr.jp/world-news/19778/


イギリスで開かれた世界大会ということもあって、ヨーロッパからの参加者がとても多く、特に、緑の党が躍進したヨーロッパの国々の現役の大臣や国会議員に直接会って、話しをする機会が持てたことは、とても貴重な体験となりました。

新自由主義によって市民生活が危機に陥り、偏狭なナショナリズムの台頭が心配されるヨーロッパですが、その対抗として緑の党の政治、言い換えるならば、環境、人権、非暴力、民主主義を守る政治を切望する人々が、緑の党の議員、閣僚を誕生させ、そしてその期待に応える政治が、ヨーロッパに新しい風を吹き込んでいる。。。そのことを実感できただけでも、この大会に参加してよかったと思えるものでした。
さあ、次は日本の番です。


グローバル・グリーンズ世界大会の巨大なバナーを背景に



関連サイト
■【世界のみどり】グローバル・グリーンズ2017 リバプール大会報告
http://greens.gr.jp/world-news/19863/

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