2018/03/21

 

避難の権利のために声を上げる女性たち


2011年3月11日の東日本大震災に端を発した東京電力福島第一原発事故より7年となる3月。
環境中に放出された放射性物質から、着の身着のままに逃げざるを得なかった女性たちが、その責任の所在と賠償、そしてなにより避難の権利を求めて立ち上がり、その成果が実を結んだ3月となりました。
もちろん、これはまだまだ入り口にしかすぎず、闘いは続きますが、彼女たち3月を私のメールマガジンやfacebookの投稿からまとめてみました。

京都訴訟・原告の一部勝訴を伝える京都新聞


3月15日、京都地裁に行きました。
拙メールマガジン「7世代に思いをはせて」2月3日号「給水車」でご紹介した、福島県中通りから京都府に「自主避難」された女性も原告となった原発賠償京都訴訟の判決が言い渡される日だったからです。
結果は、原告の訴えがほぼ認められた勝訴。
賠償額が低いこと、一部の原告が訴えを却下されたことなど、納得できない点もありましたが、
多くの「自主避難者」の原告の訴えが認められ、政府が定める「避難指示区域」以外の地域からの避難も、「相当の理由がある」と裁判所が認めました。

判決の後の報告集会では、
「避難したことが正しかったのか、ずっと悩んでいたけれど、これで自分の選択は正しかったのだと思えます。」と涙する女性に、その方の大学生となるお嬢さん(震災当時は中学生)が、
「親が私を守ってくれたことに、ほんとうに感謝しています。これからは、私たち子どもが親を支えていかなくては」と語ってくれました。
また、これまで大人も子どもも一律の被ばく線量でしか語られていなかった中、妊婦や子どもにもたらす被ばくの影響について考慮されたことも、ほんとうに意義のあることでした。

現在国は、年間20ミリシーベルト以下の放射線量の地域への住民の帰還を奨めています。
これは、一般人の年間被ばく線量限度1ミリシーベルトの20倍もの被ばくを、国が政策として、住民に強いているということです。

京都地裁の判決では、この国の政策にも疑問を呈したことになり、現在の住民帰還政策を撤回させ、
今後、避難指示区域外においても、高線量の地域への放射線防護の対策が進められるきっかけになればと期待します。

報告集会の後、原告となっていた「給水車」の女性と手を取り合って、勝利を喜びました。
ほんとうにつらい7年だったと思います。そして、これから舞台は大阪高等裁判所へと移り、闘いは続くことでしょう。
これは、彼女たちだけの闘いではありません。
原発が林立する日本列島に住む私たちは、明日にでも故郷を放射能で汚染され、そこに住むことを強いられるかも知れないのです。
そのような私たちに、避難の権利を勝ち取ってくれた原告の皆さんに心から感謝し、これからも一緒に闘っていきたいと思います。

++ 関連ニュース ++
京都、東京と避難の権利が認められました
■<原発避難訴訟>国と東電の賠償責任認める 京都地裁
毎日新聞2018年3月15日(木)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl…
■東京地裁も国と東電に賠償命令 国は4例目
毎日新聞2018年3月16日
https://mainichi.jp/articles/20180316/k00/00e/040/267000c

++ 関連メルマガ ++
「7世代に思いをはせて」【第486号】給水車
http://archives.mag2.com/0000273399/20180203100000000.html

「7世代に思いをはせて」
【第492号】避難の権利
http://archives.mag2.com/0000273399/20180317100000000.html


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原賠ひょうご訴訟の報告集会

3月19日、原発賠償ひょうご訴訟の期日でした。
小雨降る中、たくさんの支援者さんと、京都訴訟、大阪訴訟の原告さんたちも駆け付けてくださいました。今日の裁判の原告側の準備書面では、不溶性のセシウム・ボールという新たな科学的見地も示され、これまでの生物的半減期の考え方が崩れることを指摘した画期的なものだったと思います。

写真は、裁判後の報告集会の様子。15日に一部勝訴した京都訴訟の原告さんたちが、自分たちの体験をふまえ、ひょうごの原告さんたちにアドバイスやエールを送ってくれました。訴訟サポート用につくられたてぬぐいを紹介してくれたのは大阪の関西訴訟の原告さん。日本全国で原賠訴訟が行われていますので、こうやって繫がっていくことがとても大切だと思いました。

写真は、国会での院内集会のお知らせと、次回の関西訴訟の期日のお知らせチラシ。それから今日の神戸地裁で読み上げられたセシウム・ボールについての書面です。



次回の原発賠償ひょうご訴訟の期日などのお知らせは、下記のリンクをご覧ください。
詳細:ぽかぽか☆サポートチーム https://pokapoka-hyogo.weebly.com/


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3月19日夜、原発賠償関西訴訟原告団代表の森松明希子さんが、ジュネーブの国連人権理事会で、福島第一原発事故による被ばくの現状をスピーチされました。
日本政府や東京電力の対応により、無用な被ばくをさせられたこと、現在も更なる被ばくが続いていること、福島や東日本の人々を守ってくださいと、国際社会に訴えられました。
また、スピーチ後のインタビューには、「平和な暮らしは目に見える戦争などの惨禍で失われるだけでないというのを原子力災害を通じてわたしたちは日本で経験したので、世界の共通認識にしてほしい」と応えられました。(引用は下記NHKニュースより。
国連人権理事会で原発事故避難者が支援訴え 3月20日
 

「原爆だけでなく、原発も世界からなくすために発言する」と、先月の集会でおっしゃっていたことを、直ちに実行に移されて、ほんとうに感動します。(参照:当ブログ 東日本大震災7年を来月にひかえて) 

森松さんのスピーチは、日本語字幕付きで下記リンクよりご覧頂けます。
3月19日 スイス・ジュネーブ 国連人権理事会での森松明希子さんの演説




今年も三宮のマルイ前でキャンドルを灯しました

311神戸からの祈り。
ONE OK ROCKの"Be the light"のギターリフをBGMに、過去に起きたつらい事を乗りこえて、明るい未来をつくろうと、福島と神戸がつながる祈りの場となりました。

" Yesterday's night turns to light
Tomorrow's night returns to light
Be the light
過去の闇は光りになり、未来の闇は光にもどる
その光になれ”
「満月の夕」を歌ってくれたヤマトースミスさん、福島の若者たちとのスカイプ交流の上園さん、神戸の借り上げ復興住宅問題をわかりやすく紙芝居にしてくれた英恵ちゃん、福島からの避難者で、つらい体験や思いを共有してくださったMさんに感謝。
私はMC担当でした。
私のリクエストでMC中もずっとBe the lightのリフをギターで弾いてくれたHくんと、
集まってくださったみなさまに感謝しています♪
ツイキャス録画もあります☆
http://twitcasting.tv/kiyosiro/movie/447966582


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