2009/06/07

 
ペシャワール会からの号外

花と爆弾」でずっと支援させてもらっているペシャワール会から、鮮やかなカラー写真満載の号外の会報が送られてきました。ペシャワール会始まって以来2度目となる稀少な号外が伝えるものは、アフガニスタンの荒れ地を緑の大地へと変える灌漑用用水路完成間近の様子でした。穏やかに流れる用水路の水、その上をやわらかくそよぐ柳の緑。そして大地を覆う麦畑。。。あの荒れ地がここまで美しい農村地帯に生まれ変わろうとは!

用水路の建設が始まったのは2003年3月19日。アメリカによるイラク侵攻前日のことでした。それから6年。延べ55万人のアフガニスタンや日本人ワーカーが作業に従事し、総工費15億円は会費と寄付のみでまかなわれたそうです。

15億円の内の1万分の1ほどでも「花と爆弾」で皆様に託された寄付により、この大事業のお手伝いができたことをとても光栄に思うとともに、着工から完成までの長い年月を、遠く離れた日本から、インターネットや会報を通してだけでも、ずっと見守り続けることができたことに、わずかでもかかわることができたことに、深く感謝しています。

用水路の完成を目前にしての中村哲氏の言葉をご紹介しましょう。
「マルワリード(ペルシャ語で真珠)用水路建設事業は、全長24キロメートルの完成をもって、一つの区切りとなる。しかし、これは吾々の事業の終わりではない。『出産が終わる』と述べるのが正確である。現在、この用水路によって生活を立てる者は15万人を下らない。更に増え続けるだろう。」

「ともあれ、マルワリード用水路は、現地活動25年の『記念碑』だと言える。そこに込められた様々な思いと出来事をつづるのは自分の能力を超える。ただ、この命の流れが、絶えることなく続き、建設にかかわった全ての人々に心和むものを与えることを祈る。変転する殺伐な世界にあって、ここにこそ動かぬ平和がある。」
        (2009年5月27日発行「ペシャワール会報 号外」P.8)

中村先生、ペシャワール会のみなさん、そしてアフガニスタンのみなさん、ほんとうにありがとうございました。またひとつわたしの抱いた平和への願いが叶いました。そして、用水路が多くのアフガニスタンの人々に食料と和やかな未来をもたらす希望の糧となることを祈り、これからも小さいながらもできるだけの支援をさせてもらい、この平和を支える大事業にかかわり続けさせてもらいます。

ほんとうに、ほんとうに、ありがとう!

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