2011/01/06

 
わたしたちの敵は戦争だ

2011年も6日がたちました。2001年の同時多発テロから10年。そして湾岸戦争から20年となる2011年。まだまだ遠くで起こることだと思っていた戦争が、とうとう私の近くにまで迫ってきていると肌で感じています。

生前、小田実氏がこんな意味の言葉を残していました。「敵は誰か、敵はどの国かということばかり考えるが、私たちの敵は戦争だ。」

どの国が敵であろうとも、戦争になれば私たち市民は負けです。もしかしたら国家や大企業のトップは勝つのかもしれませんが、戦勝国にいようとも市民は負けです。建国以来ずっと戦争を続けているアメリカを見ればわかります。兵士となった家族は戦場で命を落とすでしょう、あるいは健康を損ね、精神を病み、人格を破壊されるかもしれません。戦費は増大し、社会を蝕んでいくでしょう。

国土が戦場になってしまったときの悲劇は、私がここで書く必要もないでしょう。66年前この日本全体で知った苦しみと哀しみです。

朝鮮半島が緊迫しています。
尖閣諸島での中国との軋轢が盛んに報道されています。

私たちはただ不安を煽られるのではなく、どうすればこの緊張をほぐすことができるのかを冷静に考えなくてはならないと思います。


日本に何ができるのか。
朝鮮戦争で交戦国ではなかった日本。
戦後66年間、戦闘で一人の外国人も殺さなかった自衛隊を持つ日本。
そして、軍需産業ではなく、人々の暮らしを豊かにするための産業で経済大国となった日本。
ただやみくもに「軍事同盟」にすがるのではなく、
日本にできる、いえ、日本にしかできない地域の安定への方法を真剣に考えるときです。


どの国の市民にとっても、戦争こそが敵。
それが真実だと思います。

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