2015/10/18

 

「よみがえる最前線~神戸と核と日米同盟」


昨日、ドキュメンタリー「よみがえる最前線~神戸と核と日米同盟」製作に関わった、毎日放送の坪井兵輔さんを招いての学習会に参加しました。


戦前、そして戦後直後は、兵站を担う軍需産業で栄えた神戸。そして、安全保障関連法が成立した今、潜水艦の製造拠点や掃海活動を担う自衛隊基地がある神戸は、どこへ向かおうとしているのか?
丹念な取材を通して、問題を明らかにしていこうとする坪井さんの真摯な姿勢に感銘を受けました。


しかし、「この番組作成時にはぎりぎり問題にならなかった、神戸港に浮かぶ潜水艦の撮影は、来年4月の安保関連法施行とともに、もう不可能(特定秘密保護法も絡んで違法行為)になるだろう」とのこと。

この安保関連法の施行は、
「有事と平時の境目をなくしてしまう」
「有事とは、様々な基本的人権を抑圧する事態」とも。

その境目があやふやになってしまうことで、私たちの日常の生活がどれほど犠牲にされるのか・・・。
慣らされてしまうことのないよう、しっかりと政府の言動を見つめ、おかしいことはおかしいと声を上げ続けなければならないと、改めて思いました。


学習会は、予想をはるかに越える人たちが集まって、ほんとうにぎゅうぎゅう状態でした。
再軍事拠点化されようとしている神戸・・・
自分たちの美しい港町のままに神戸にはあり続けて欲しいと願う、神戸を愛する人たちであふれた学習会だったと思います。

また、学習会の後の懇親会では、このドキュメンタリーに登場する自衛隊阪神基地などへのフィールドワークも提案されていました。神戸で何が起こりつつあるのか、しっかり自分の目と足で確認し続けなければと思います。


ドキュメンタリーはリンクから動画をご覧いただけます。
■よみがえる最前線 神戸と核と日米同盟
http://www.dailymotion.com/video/x2zdx32

関連サイト=海上自衛隊阪神基地隊=
http://www.mod.go.jp/msdf/hanshin/index.html



追記:質疑応答から

神戸の経済界はこの動きをどう思っているのでしょう?」
坪井さんは神戸の商工会議所にも取材を申し込んでいたそうですが、取材はできなかったとのこと。ただ、経団連などはご存じの通り、軍需産業が「活性化」することに前向き。具体的な話をすると、潜水艦を作るには何千社もの下請け企業が必要・・・そうなると、
神戸も「恩恵」を受けるところが多数となって・・・軍需産業から抜け出せない街となってしまうかも。

防衛・防災という言葉の危険性
東日本大震災で米軍が「トモダチ作戦」を展開したように、防災という面から自衛隊と米軍の一体化が始まる懸念は大きい。現に芦屋市では防災訓練を米軍と合同で行った。これも有事と平時の境目が曖昧になっていく一例か・・・・
関連記事
■関西初 米軍参加し防災訓練 芦屋沿岸部
神戸新聞NEXT 2014/8/31
http://www.kobe-np.co.jp/news/bousai/201408/0007289227.shtml


後記:
軍需産業の街となるということは、どこかで戦争・紛争がなくては生活できない街になるということ。そして、その戦争の当事者となれば、一番に標的の街にされるということ。神戸の地形や都市機能を世界戦略に利用しようとする米軍。彼らにとっては世界中にある「拠点」のひとつにしか過ぎず、そこが破壊されても代替都市はいくらでもあるでしょう。でも、私たちの故郷、神戸の代替はないはず。
あなたは一時の儲けのために、故郷をリスクにかけられますか?

 

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